9月頃~12月中旬頃は、紅葉狩り!(⌒∇⌒)
気温が徐々に下がり、木々も色づくこの季節、風流に【紅葉狩り】を楽しみたいですね。でも、何で【紅葉狩り】というんでしょうか?何を狩るのでしょうか(?_?)
目次
1.紅葉の色と仕組みについて?
紅葉で一番目につくのは赤色です。赤色に染まる木で有名なのがカエデ科です。『イロハモミジ』『イロハカエデ』などがあります。他には『オオモミジ』『ヤマモミジ』『ドウダンツツジ』、山の中では『ナナカマド』などです。
黄色く変わることを黄葉といい、『イチョウ』『イタヤカエデ』『プラタナス』などがあります。
褐色に染まるのは『カツラ』『クヌギ』『コナラ』などがあり、変わったところでは紫色になる『ゴンズウ』という木があります。これは緑の色素がなかなか分解されず、初秋に赤の色素と混ざり合って葉の色が濃い紫になり、緑色の色素が抜けきれば赤や黄色になります。
秋から冬にかけて木は活動を抑えて休眠状態に入り、冬越しの準備をし始めます。そうなると葉は不要になるので、木と葉の間で養分の循環をしなくなり、葉が枯れて落ち始めます。これが、紅葉の始まりです。
葉で養分を作る必要がなくなると、葉と木の間で離層という仕切をつくります。仕切によって養分が循環しなくなります。すると、葉の緑色の物質が分解されはじめ、葉には黄色の物質だけが残ります。
これが黄葉です。そのあと、葉に残っている糖分やデンプンが化学変化することで赤色の物質ができ、黄色の物質より赤色の勢力が強くなり、赤色になったように見えるのです。
2.気候条件は紅葉に、どう関わってくるの?
紅葉が始まるのは明け方の最低気温が6~7℃以下になると葉緑素が分解を始め、数日後に紅葉が始まり、およそ20日~25日後に見ごろをむかえます。
9月頃から北海道大雪山から、徐々に南下していきます。桜前線と対比して紅葉前線といい、紅葉が始まって完了するまでは約1ヵ月かかります。
見ごろは北海道・東北地方は10月、関東から九州では11月~12月上旬頃までで、沖縄は冬でも最低気温が10℃を下回る日が少ないため、紅葉は見られません。
紅葉に必要な条件としては
- 夜間の急激な冷え込み
- 空気が乾燥し地中の水分が減少する
- 直射日光の強さ
などがあげられます。
具体的な条件としては
- 1日の最低気温が8℃以下になる(5~6℃だと更に加速する)
- 日中の気温が20~25℃くらい
- 夜間の気温が5~10℃くらい
- 昼夜の気温差が大きい(気温差が15℃あると紅葉が一気に進む)
山の紅葉が美しいのは、このような条件がそろっているからだといわれています。
ただ、木々が光合成をしっかり行えなかったり、大気汚染がひどかったり、温暖化で気温の条件がみたされないと、鮮やかな紅葉が見られなくなってしまう可能性があります。
沖縄では、きれいな紅葉が見れないんですね。それだけ、暖かいということは羨ましくもあるんですが。。。(^-^)
3.一番早く見られる紅葉、遅くまで見られる紅葉はどこなの?
一番早く紅葉が見られるのは北海道大雪山・旭岳で、9月上旬から葉が色づき始め、紅葉の見ごろとしては9月中旬~下旬とされています。
一番遅く紅葉を楽しめるのは静岡県熱海市内の熱海梅園です。こちらは温暖な気候でありながら園内に小川が流れ込んでいるため、夜間の気温が急激に下がります。そのため、紅葉し始める時期は遅く、期間も長くなるのです。例年、12月中旬ごろまで見ることができます。
意外にも静岡県熱海市内の熱海梅園が遅くまで紅葉が楽しめるんですね(^-^)
4.紅葉狩りというのは、なぜなの?
春の桜は『花見』ですが、紅葉は【紅葉狩り】といいますよね。この【紅葉狩り】というのは、平安時代の貴族が紅葉を見ながら宴を楽しんだことから始まります。昔、貴族の邸宅内に紅葉は植えられておらず、渓谷などに自生していた紅葉を楽しむためには、山に入らなければなりませんでした。そこで『もみじ』を鑑賞するために山に入ることを、【紅葉狩り】というようになりました。
『狩り』というのは、元々は獣を捕まえるための言葉ですが、自然の美しさを求めて山へ入ることにも使われるようになり、今では果物などをとる意味にも広がり、『ぶどう狩り』や『いちご狩り』などにも使われています。
本来、《山野へ出かける》という意味があるため、公園や街中の紅葉を眺めることは【紅葉狩り】とはいいません。
5.鬼女って、何なの?
《戸隠山に「紅葉」という鬼女が住んでいました。山を降りては村の人々を餌食にするため、時の帝が平維茂(たいらのこれもち)に鬼退治を命じます。維茂が戸隠山に向かうと、美しい女たちが紅葉の下で宴を催していました。維茂は女に誘われるがまま酒宴に加わり、いつしか深い眠りに落ちてしまいます。この女たちこそ「鬼女・紅葉」とその手下。罠にはまった維茂を前に、鬼女が本性を現したとたん、維茂の夢の中に神が現れ、お告げとともに神剣を与えます。危機一髪のところで目を覚ました維茂は、神剣によって鬼女を退治し、戸隠山に平穏な日々が戻りました。》
「鬼女・紅葉」を狩るから【紅葉狩り】という説もあるそうで、「紅葉」の魅惑的な美しさを象徴しています。また、このお話は『紅葉狩』という能の謡曲としても有名です。
「鬼女・紅葉」って、伝説とはいえ、どれほど奇麗だったんでしょうね(⌒∇⌒)
6.まとめ
紅葉の時期って、けっこう長い期間あるんですね。
それに【紅葉狩り】って、貴族の娯楽から始まったんですね。
でも、紅葉が広がった山って綺麗ヾ(≧▽≦)ノ