9月・10月は、中秋の名月の日!だけど、お月見ってその後の日にもあるんですよ(⌒∇⌒)
秋のお月見の風習は9月の『十五夜』と呼ばれる【中秋の名月】だけと思っていましたが、どうやら翌月10月にも【お月見】をする風習があるようなのです。
1.後の月って何なの?
10月の【お月見】は『十三夜』あるいは『後の月』と呼ばれます。【中秋の名月】はもともと中国が発祥の風習ですが、『後の月』は日本で生まれたオリジナルの風習のようです。
現代ではあまり知られていませんが、江戸時代には【中秋の名月】と『後の月』の両方を見ないと『片見月』として縁起が悪いともいわれていました。
作物の収穫時期から【中秋の名月】が「芋名月」と呼ばれるのに対し、『後の月』は「栗名月」「豆名月」と呼ばれ、栗や豆を供える風習があるそうです。
『後の月』っていうのは、初耳です(^-^)
2.中秋の名月は満月とは限らないの?
【中秋の名月】は満月だと思われがちですが、必ずしも満月になるとは限りません。
まず『中秋』とは暦の上の秋(7月~9月)の真ん中、旧暦8月15日のことを指します。
新月を1日として始まる旧暦では、15日は満月に近い月となりますが、現代の日本で使われている新暦では1~2日ずれることが多いのです。
その【中秋の名月】からおよそ1ヵ月後が『後の月』にあたりますが、これもまた満月になるとは限りません。
3.片見月って営業戦略だったの?
江戸では、【中秋の名月】を自宅以外の場所で眺めると、『後の月』も【中秋の名月】を見た場所に行って眺めないといけない、と言われていました。これは、『片見月』になるということです。
この『片見月』の禁忌事項は江戸時代から言われ始めたとされていて、一説には江戸遊里、吉原の客寄せキャンペーンだったともいわれています。
【中秋の名月】を吉原で遊んだならば、後の名月にも必ず吉原に来なければならない、ということです。
「月宮殿へ 二度ものぼる いたいこと」という川柳も残っていますが、『月宮殿』とは吉原の別名で、《吉原へ2回行かねばならないとは、なんと懐事情が苦しい(いたい)ことだろう》という意味です。
こういう営業戦略もしていたんですね。なんというかあ(;一_一)
4.お供え物って、どんなものがある?
お団子(月見団子)
お月見のお供え物の定番です。
お団子は月に見立てられていて、月に収穫の感謝を表します。
『十五夜』では15個積み上げてお供えします。
里芋・サツマイモ・きぬかつぎ
【中秋の名月】はもともと芋類の収穫を祝うために行われたという説があります。
このことから【中秋の名月】は、別名「芋名月」と呼ばれていて、お月見当日は里芋・サツマイモといった芋類の食材をお供えし、月に収穫のお祝いと感謝の意を表します。
この際に、《ぶどうなど、つる性の食べ物を一緒にお供えすると月とのつながりが強くなる》ともいわれています。
お供えした後の里芋はきぬかつぎにします。きぬかつぎとは、里芋の小芋を皮のまま茹でて蒸し、仕上げに皮を少しむくという料理のことをいいます。
きぬかつぎは、そのまま食べても美味しいのですが塩・醤油・味噌などをつけて食べると老若男女が楽しめる味になります。
因みに、きぬかつぎという名前は平安時代に高貴な女性が外出する際につけていた『衣被ぎ(きぬかつぎ)』が由来とされています。
『衣被ぎ』は顔まですっぽり隠れる衣のことであり、白い顔が衣から少しだけ見える姿が里芋の皮をむいた状態と似ていることから、名付けられたとのことです。
旬の野菜・果物
秋の季節は『味覚の秋』ともいわれるように、旬の野菜や果物が多く収穫されます。《【中秋の名月】は作物の収穫に感謝する行事でもあるため、旬の収穫物をお供えするのが一般的》です。
【中秋の名月】でお供えする主な野菜や果物は、里芋・サツマイモをはじめ、かぼちゃ・きのこ・栗・柿・ぶどう・梨などがあります。これらの野菜や果物はお供えした後に、家族や仲間で食べることもできるため、『味覚の秋』を思う存分楽しめます。
ススキ
全国に広く分布するススキは、日本人にとって最も身近な植物の一つになります。【中秋の名月】では月見団子と一緒にススキを飾るイメージが非常に強いです。
なぜ【中秋の名月】ではススキを飾るのでしょうか?実は【中秋の名月】で飾られるススキは、『稲穂』の代用として飾られています。
『稲穂』は本来、月の神様の「依り代(よりしろ)」と考えられています。「依り代」とは心霊(月の神様)が憑依するもののことであり、『稲穂』を飾ることで、その実りを連想させ、豊作を祈るものでした。
しかし、《【中秋の名月】の時期はまだ『稲穂』が実る前でもあったため、代わりに穂の出たススキを『稲穂』に見立てて飾ったのが始まり》とされています。
地域によってお月見で飾ったススキは捨てずに、庭や水田に立てたり、軒先に吊るすこともあります。こうすることで家や田んぼなどを災いから守ってくれるともいわれています。
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5.まとめ
【中秋の名月】の後に、『後の月』ってあるの初めて知りました。お月見は、年に一度だけだと思っていたので。。。
【中秋の名月】のお供え物って、たくさんあるんですね。豆柴は、月見団子とススキだけかと思ってました。と言いつつ、両方とも飾っていませんでした。お月見と言えば、子供の頃はお月見泥棒、大人になったら「お菓子出さなきゃ!」でした(;一_一)
きぬかつぎは、豆柴は大好きでよく食べています。これ、きぬかつぎっていうんですね。シンプルでほんと美味しいんですよ(≧▽≦)
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